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朝原 宣治(あさはら のぶはる)大阪ガスネットワーク株式会社

スポーツ振興を通して、スポーツ界を、西宮市を、盛り上げていきたい

自身のキャリアを生かし、引退後はスポーツ振興の道へ

2008年の現役引退後は、スポーツ振興の道を選びました。現在は大阪ガスネットワーク(Daigasグループ)の社会貢献活動として「NOBY T&F CLUB」の主宰や個人として東京2025年デフリンピックのアンバサダーなど、さまざまな活動を展開中です。

NOBY T&F CLUB

NOBY T&F CLUB

その一つに「アスレチック・リエゾン・西宮」があり、西宮市でスポーツを通じた街の活性化を行っています。西宮市とは、2010年から大阪ガス今津総合グラウンドで社会貢献活動「NOBY T&F CLUB」を始めたことをきっかけに、関わりを持つようになりました。当時の西宮市長から「西宮にたくさんあるスポーツの資源を有効活用してほしい、一緒にスポーツを盛り上げませんか」と声を掛けていただき、2014年にアスレチック・リエゾン・西宮を設立したのです。

小中学校の授業や部活動に出向いて、スポーツや体を動かすことの魅力を伝える事業も行っています。

主な活動目的は、いろんな競技を子どもたちに体験してもらうこと。サッカーならヴィッセル神戸、バスケットボールなら西宮(現神戸)ストークス、バレーボールなら練習体育館が西宮にある大阪マーヴェラスなど、西宮にゆかりのあるトップアスリートからスポーツを楽しく学べるイベントを定期的に開催しています。たくさんの方々に参加していただき、その他アメフト、野球、ダンスなどもあわせて、さまざまな競技にチャレンジしてほしいです。

小中学校の授業や部活動に出向いて、スポーツや体を動かすことの魅力を伝える活動も行っています。顧問の先生の中にはスポーツに詳しくなかったり、指導に慣れていない方もいらっしゃいます。少しでも力になれたらと思い、先生方や指導者向けの体験会、講習会なども始めました。

NOBY T&F CLUB

また「ミヤスポ」という、部活動やSC21など、西宮市のスポーツ情報をまとめて見られるWEBサイトの立ち上げにも取り組んでいます。完成すれば各競技団体や学校の先生、保護者さまなど、スポーツ発信のためSNS感覚で気軽に使ってほしいです。活動の様子や情報を投稿し、交流を増やしてもらって、西宮市のスポーツをWEBからも盛り上げていきたいです。

 

 

 

 

誰もがスポーツに関われるきっかけをつくる

スポーツを広める活動の中で大切にしているのは、とにかく楽しんでもらうこと。もちろん、本格的に取り組んでほしいという想いもありますが、まずはスポーツの素晴らしさや体を動かす楽しさ、面白さなどを知ってほしいです! 競技力を高めるだけがスポーツではありません。仲間づくりや体力向上、礼儀を知るなど、新たな人との出会いやさまざまな力を養える機会にもなります。参加動機は何でも大丈夫。私たちもフラットな気持ちでイベントを行っているので、皆さんには気軽に参加していただき、たくさんの競技を体験してほしいです。

ミヤスポ

これまでの活動で多くの人にスポーツをする機会を提供でき、本当に良かったと思っています。イベントに参加した子どもたちが、その後スポーツクラブに加入するなど、進んで取り組む姿を見ると、これからもスポーツを思いっきりできる環境をつくっていきたいと強く思います。将来的には西宮市民みなさまの声を集めて、みなさまがやってみたいことややってほしいことを企画し、実施していこうと考えています。自分自身、いろんな競技の選手との関わりも増えたので、協力しながら運営していきたいです。

アスレチック・リエゾン・西宮としても、より大きな組織になり、積極的に活動して発信力を高め、西宮市を盛り上げていきます。加えて、指導者育成の強化や少子化によるスポーツ離れなどにもしっかりと目を向け、できることを精いっぱいやっていきたいです。

 

個人としても組織としても、できることをやり続けたい

個人としての目標は、スポーツ振興で社会に貢献をすることです。最近の陸上選手の中にはプロを選ぶ人も増え、今後どのような歩みを進めるのかも気になります。
陸上選手が現役引退後に進む道はさまざまですが、大学教授やコーチなど、陸上に関わる仕事に就けるのはわずかです。私は幸いにもオリンピックメダリストという最高の形で引退ができ、望むような道に進むことができました。スポーツ庁の記事のように、スポーツ産業の市場はまだまだ大きくなると思うので、さらなるスポーツの発展に向けて活動していきます。

アスレチック・リエゾン・西宮

これからはもっと健康分野にも力を入れたいと考えています。特に注目しているのはデータ分析や食に関すること。解析した動きのデータや今後もっと増えるであろう医療データなどから、パフォーマンスとどう関係しているのかを学んだりしています。

例えば、短距離の人は200~300mを80%程の力で何セットも走ったり、長距離の人は1日に10km走るなど、足が燃えるようなしんどいトレーニングがたくさんあります。もちろん、きつい練習も必要ですが、データを活用できればそれぞれの選手に適した意味のある練習が増えてくると思います。また学校で行われる体力測定も、もっと科学的な方法で正しい測定ができるように、内容や測定方法を見直す必要があるでしょう。まだまだ分からないことも多いデータ分析には、とても興味があります。食に関しても勉強中です。今は、日本栄養コンシェルジュ協会の理事も務めていて、食品の機能や栄養の知識を自分自身も学びながら、広めていきたいと考えています。

個人としても組織としてもできることをやり続けたい

一方、競技者としては実は2018年からマスターズに出場しています。きっかけは飲み会でした(笑)。大会は9月だったのですが、誘われたのは2月で、準備期間はたったの半年。2008年に引退してからスパイクも履いておらず、10年間のブランクを半年で埋めるのは思った以上に大変で難しかったです。9月までに3回も肉離れになってしまいましたが、なんとか4×100mRで金メダルを獲得。それからはゆっくり準備を進めて何とか怪我無く走れるようになりました。今年の9月にはM50の部で優勝し、100mを10秒93で走ることができました。

100mは、全力で走るだけのシンプルな競技と思われるかもしれませんが、それまでの準備や周囲の協力、情報収集などが大切で、スタートラインに立つまでに多くの時間や労力がかかります。
競技だけに集中していても、体力だけがあってもいけない。まさに「100mは人間力」です! 私自身、マスターズの世界記録(10秒88)まであとわずかに迫ってきているので、アスリートの血が騒いでいます(笑)。ここまできたら、世界記録を出せるように頑張りたいです。またマスターズ選手権は各都道府県で開催されており、記録だけではなくツーリズム感覚で、生活を豊かに、健康に過ごすために参加している部分もあります。

これからも、自身が学んだことや得たものを生かしながら、社会人として指導者として、選手として、いろいろな形でスポーツに関わり続けていきたいです。

指導者として、選手として、いろいろな形でスポーツに関わり続けていきたいです。