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永安 克志(ながやす かつし)株式会社アメニティ・テクノロジー 代表取締役

『天気予報ならぬカビ予報をやってみたい』

生まれも育ちも西宮です。24歳の時に東京に転勤になり、その地で独立するのですが、出張が多く現在は関西と関東を行ったり来たり。2週間に一度ぐらい帰ってきています。自分が生まれた街というのは別として、西宮というのはいちばん最高な街だと思っています。こんなに住みやすいところはない。いつかまた帰ってきたいと考えています。

今は神奈川の新百合ヶ丘とあざみ野の間あたりに住んでいて、西宮出身の同級生も何人か近くにいるんですが、みんな「あちこち住んだけど、ここがいちばん西宮の雰囲気に近い」と言うんです。何が近いかというと、危なっかしい人がいないこと。喧嘩したり、タクシーで暴れたりとか、何をしでかすかわからないような人がいないところは、西宮の街の雰囲気に近いのかなと思っています。

私の会社はクリーンルームの設計や設置事業をやっています。クリーンルームというのは、IC製造工場やチャンバーや、病院の手術室など、非常に高度な空気清浄度を確保する場所ですね。その中でも特にバイオハザードや細菌を噴霧する空気清浄機の性能評価用チャンバーなど陰圧のクリーンルームを多く手がけています。

今、国や地方自治体があちこちの病院や特養などの施設にコロナ対策の隔離部屋(陰圧室)を次々と作っているので、その関係ですごく忙しいです。国の対策に対してはいろいろな言われていますが、そういうところにはきちんとお金をかけて力を入れていますよ。

もう一つ、関連法人(一般社団法人カビ予報研究室)でカビ対策事業もやっているんですが、そちらは、農学博士の阿部恵子先生(故人)によってカビの生えやすさを数値化した「カビセンサー」が前身になっています。

「この環境では、いつ頃、どのぐらいカビが生えますよ」ということを予測するセンサーなんですが、すごく画期的な研究だったんですよ。生命の、いわば生きるか死ぬかみたいな状態を、数値で表すということですから。

阿部先生のご遺志を私が継ぐことになりましたが、カビは生き物ですから、誰もが扱えるものじゃない。顕微鏡で見ないといけないし、もっとリアルタイムに知る方法はないかということになった。

カビは温度と湿度によって、生える状態がだいたい決まってくることがわかっているので、カビセンサーを温度と湿度に置き換えて、「カビトロニクス」という装置を作りました。最初は単体でしたが、なかなか売れないので多点にしました。そうしたら、あちこちから引き合いがきたんです。

たとえば、神社仏閣にある国宝のカビ対策。お寺で保管している仏像に、カビが生えるわけです。それで空調機を入れてカビ指数計で制御するのですが、お寺というのは木造で火事が起きたら大変だから、動力を使いたがらない。除湿機を使うにしても、宝物殿から離れたところに置いて、万一出火した場合も瞬間的に消火できるような仕組みにして…。というようなことを、データを取りながらやっているわけです。

ゆくゆくはホームページで天気予報みたいに「カビ予報」をやってみたいですね。「このところずっと雨が降っていますから、そろそろカビが生えやすくなっています」「次はいついつ晴れるから、ここで布団を干しましょう」とか。

布団ってカビだらけなんですよ。たたいてもあまり効果がない。掃除機で布団1枚に2分ぐらいかけて、ゆっくり吸っていくのがいい。あるいは、夏の暑い日に布団を車の中に入れる。炎天下の車内は70度ぐらいになるから、10分置いておけばカビは全滅ですよ。そういうことをカビ指数とともに紹介するようなホームページをやってみたいというのが、今いちばんの希望ですね。

 

株式会社アメニティ・テクノロジー

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